つまめるミュージアムとは?
つまめるミュージアムは、MR技術(現実世界に3Dモデルを召喚する技術)を使って体験できるサービスです。つまめるミュージアムを活用すると、博物館や美術館などの展示を拡張し、来館者に新しい体験を提供することができるようになります。
2024年に千葉県の松戸市立博物館にて開催された企画展「異形土器 縄文時代の不思議なうつわ」の開催にあわせて体験会を実施しました。
こんな場面でつかえる!
つまめるミュージアムの活用シーンの例をまとめました。この他にも、様々な活用をすることができます。また企画ごとにあわせたデザインや機能の開発なども可能です。「こんなこともできない?」などご要望や質問があればお気軽にお問い合わせ下さい。
資料を手にとって見てほしい!
つまめるミュージアムはMR技術をつかって、自分の手で3Dモデルに触れるような体験ができます。手でつまめば資料を持つことができ、裏返してみたり覗き込んでみたり、自由に観察することができます。観察に集中するあまり、うっかり資料を落としても安心。デジタルデータなので破損することもなく、自動的に元の棚に帰っていきます。
デジタルアーカイブを有効活用したい!
令和4年度の博物館法改正以来、全国のさまざまな博物館で資料のデジタルアーカイブ化が進みました。つまめるミュージアムはそれらを活用して新たな展示体験をつくることができます。また、自分たちのデジタルアーカイブだけでなく他館のデジタルアーカイブを借りることで簡単に博物館同士の連携も実現できます。
運営費を稼ぎたい!
つまめるミュージアムの導入によって展示の体験価値を高めることで博物館の運営費を稼ぐ面を増やすことができます。先の松戸市立博物館で開催した際のアンケートでは1人あたり平均500〜700円の追加費用を稼げる可能性があることがわかりました。
機能的特徴
つまめるミュージアムはヘッドマウントディスプレイをかぶるだけで体験できます。従来のようなコントローラーを操作する必要はなく、自分の手で表示されている資料を持ったり動かしたりすることができます。
これによりMR技術に慣れていない方でも、あっという間に操作をマスターすることができるのが特徴です。
また拡張性の高さも特徴の一つです。
例えば、部屋の中に机をならべてその上に資料が表示されるような機能を追加したり、資料と一緒に解説コンテンツを表示したりすることができます。
他にも様々な機能を追加開発することができますので、まずはお気軽にお打ち合わせの際などに「こんなことはできませんか?」とお聞き下さい。
※機能の追加には別途開発費用が必要となります
導入までの流れ
①展示内容の決定
つまめるミュージアムで展示する資料を決定するためのヒアリングを実施します。弊社の担当者より、つまめるミュージアムの特徴を活かせる資料についてのアドバイスも同時に行います。
また、展示したい資料の3Dデータがまだない場合は新規で3Dスキャンを行うことも可能です。
②実装
3Dモデルデータをつまめるミュージアムで表示するために最適化する作業を行い、つまめるミュージアムに実装します。このとき、個別に機能のカスタマイズや説明パネルのデザイン制作なども行うことができます。
③導入・研修・保守
つまめるミュージアムの導入を行い、職員向けに日常点検の方法を学ぶ研修を行います。また、定期的な点検作業を通じて機能のアップデートなども行います。
導入費用
つまめるミュージアムの導入をご検討の際はお気軽にお問合せください。助成金や補助金の申請、展示室のリニューアルなどにあわせた導入に向けたお見積りも可能です。
既存のデジタルアーカイブを活用することで導入ハードルを下げることもできますので、資料の3Dモデルをすでに制作したことのある博物館・美術館等の方はぜひご連絡ください!
お気軽にお問合せください!
路上博物館ではつまめるミュージアムの体験をできる機会をご用意しています。弊社にお越しいただき体験していただく場合や、現地にお邪魔して体験会を開催することもできます(※旅費交通費をご負担下さい)。また、路上博物館のイベントでも展示している場合がありますので、ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡下さい。
“つまめるミュージアム”誕生の背景
つまめるミュージアムは路上博物館が運営するコミュニティ「路上博物館3D撮影旅団」の第1期の作品発表会で展示された作品です。制作者はメンターのnoria901で、国立科学博物館の標本の3Dモデルを使用して作りました。
展示する資料は3Dデータがあれば土器や民具などの文化財、化石や植物などの自然史標本だけでなく、地形などの大型のものや顕微鏡などでしか見えないような小さなものでも対応可能です。