路上博物館では博物館や美術館の職員(学芸員以外も含む)を対象にした3Dスキャン/デジタルアーカイブ研修を実施しています。単館でのご依頼だけでなく、地域の複数の施設が合同で行う研修など、柔軟にカリキュラムをカスタマイズして実施することができます。
研修の特徴
1)業務で3Dスキャンすることを想定した実践的なカリキュラム
# 路上博物館で過去に作成した3Dモデルデータはこちらからご覧いただけます。
2)オンライン研修と実際のワークショップのハイブリッド方式

3)研修後も活用できるオンラインコミュニティへの参加

基本カリキュラム
本研修では、基本的にオンライン2回+現地開催×1回の全3回で実施しています。各回の内容は以下の通りです。また、下記のオプションのようにご要望にあわせたカスタマイズも可能です。

Day1(オンライン):セットアップ・ソフトウェアの基本的な使い方
初回は本研修で使うソフトウェアの操作方法や設定の変更などの基本的な使い方を学びます。

Day2(オンライン):3Dスキャン(フォトグラメトリー)基礎
第2回では3Dスキャン技術の一種である「フォトグラメトリー」の基礎を学びます。技術的な特徴や背景、フォトグラメトリーとはどんな技術なのかを学びます。

Day3(現地開催):3Dスキャン(フォトグラメトリー)演習
第3回ではDay1,2で学んだ内容を実践します。眼の前にある対象物を実際に3Dスキャンし3Dモデルを作り、その公開方法を学びます。
オプション例
1)3Dデータも一緒に作ってほしい
一番多いのがこの形でのカスタマイズのご要望です。路上博物館に3Dスキャンのご依頼をするのとあわせて、職員の方に3Dスキャンの研修を実施することもできます。
3Dスキャン業務のかたわらで技術や手順の紹介をする簡単なものから、3Dスキャン業務とは別に時間をとって研修をする形まで、スケジュールやご予算にあわせて柔軟に対応することができます。
2)現地開催のみでの実施にしてほしい
上記カリキュラムを2日間の現地開催のみの形式にカスタマイズすることも可能です。
より濃厚な学びを体験することができます。
3)オンラインのみでの実施をしてほしい
できれば3Dスキャン部分は現地開催の方が学びが深まりやすいですが、遠方であるや予算の関係から難しい場合にはオンラインのみでの実施もカスタマイズ可能です。
4)3Dスキャンやってるんだけどうまくいかないから助けてほしい
Day1,2の内容はある程度理解しているが、実践のところでうまくいかない場合も対応可能です。より難易度が高い対象物をどう3D化するかを一緒に試行錯誤するような形での研修も実施できます。
5)3DプリントやAR/VRなどの作り方も学びたい
基本カリキュラムは3Dスキャンから公開までを対象にしていますが、3Dプリント(3Dプリンターの導入から活用まで)やARやVRの作り方などもカリキュラムに追加することができます。
6)機材導入前だが研修を受けたい
研修ではPCやカメラをご用意いただきますが、これらを導入する前の段階でもご相談ください。弊社から貸出機材を用意して研修を実施することができます(別途費用がかかります)。また、研修とあわせて導入する機材やソフトウェアのご相談に乗ることもできます。
7)3Dデータはあるが活用方法に困っているので相談したい
すでに3Dスキャンを一定進めているが、その先に進めたい、というご相談も対応可能です。3DプリントやXRコンテンツ製作などの研修のほか、路上博物館で過去につくったこちらのコンテンツなどの導入もご相談に乗ることができます。
講師紹介

森 健人
一般社団法人路上博物館 代表理事兼館長
1984年、東京都出身。2007年福井県立大学海洋生物資源学科を卒業、2015年に東京大学大学院理学系研究科を卒業。博士論文のテーマは「比較解剖学的アプローチによるラッコの股関節の可動性と遊泳適応について」。
博士号取得後は博物館自然史標本の3Dモデル化による文化的活用の促進をメインテーマに据えている。2015年から2019年3月まで国立科学博物館動物研究部支援研究員。2019年4月から2020年5月まで同館科学系博物館イノベーションセンター特定非常勤職員。2020年5月から一般社団法人路上博物館を創業し館長兼代表理事に就任、現在に至る。
これまで、写真測量(フォトグラメトリー)による博物館自然史標本の3Dモデル作成実績は200点以上。趣味のコスプレから解剖学の世界に足を踏み入れた。
費用
基本カリキュラムは以下の費用で実施しています。
¥300,000(税抜)
※上記に加えて開催地までの旅費交通費・宿泊費が発生します
実施内容
・全2回のオンライン研修の実施
・全1回の現地研修の実施
・全3日分の研修資料(pdf)のご提供
・研修後も活用できるオンラインコミュニティへの参加招待
ご用意いただくもの
・機材
・PC(WindowsまたはMacPC、メモリ8GB以上推奨、マウス付き)
・デジタルカメラ(できれば一眼レフカメラ、なければコンタクトデジタルカメラでも可)
・ソフトウェア
・Blender(無料ソフト)
・Metashape(研修では無料体験期間を利用します)
・Discord(教材の共有や相談などができるコミュニケーションサービス)
・スマートフォン(以下のアプリを使用します)
・RealityScan
・メールアドレス
・上記ソフトを利用するためのアカウント作成のためにメールアドレスが必要です
・会場
・会議室等で可
・撮影対象物
・Day3の演習で使用する標本・資料をご用意ください。
どういったものが良いかは事前の打ち合わせや講座の中などで相談に乗ることができます。
その他、電源の延長コードや机など一般的な博物館などの施設にあるものをお借りする場合があります。
他、オプション(例であげたもの以外もご相談ください)の追加や助成金、補助金などのご予算にあわせた予算の調整も可能です。複数館で分担して研修を実施する形もご相談に乗ることができます。
まずはお気軽にご相談ください。
お問い合わせフォーム
※上記価格は博物館・美術館を対象にしたものです。一般企業向けの研修は別途お見積りとなります。
開催実績

これまで北海道や沖縄県、高知県などの学芸員向けに研修を実施した実績があります。
研修の際に3Dスキャンした標本をウェブ上で公開しています。本研修を通じてこうした3Dモデルを作れるようになります。